第七位相:迫神日記

迫真怪異叙耳詩について……お話します……

迫真怪異叙耳詩:7話補遺

7話「笛吹」について……お話します……

 

伝承憑き:ハーメルンの笛吹き

憑依者:鼠屋にょん(NYN姉貴)

ドイツの街、ハーメルン にて起きたとされる事件にまつわる伝承。

ネズミの獣害に悩まされていたハーメルンの街に笛吹き男が現れ、笛の音色でネズミたちを操り退治する。しかし笛吹きへの報酬の支払いを街が渋ると、笛吹きは今度は街の子供たちを操り連れ、どこかへと消えてしまった。

伝承憑きとしての力は、楔である笛の音を聞かせた生物を操る能力。また、操った生物の視覚・聴覚情報を借りることも可能。ネズミなどの小動物は同時に数十体操作可能だが、人間のような強い意識の操作は3人ほどが限界。

 

野兎いちごと鼠屋にょん

野兎いちご変哲のない学生である。甘いもの―――特にケーキが好きで、下北沢で人気の、久保拓哉シェフの『拓哉洋菓子店』に通っていた。

鼠屋にょんはその拓哉洋菓子店で働いており、そこに客として訪れた野兎に一目惚れ。しかし告白の勇気も湧かず悩んでいたところ、巫者・式部苺接触を受け伝承憑きとなる。

 

野兎は自分の気に入っていたケーキを拓哉シェフのものだと思っていたが、拓哉シェフは多忙なため、専ら鼠屋ら従業員が料理を担当していた。特に野兎が気に入っていたイチゴのケーキは、鼠屋の得意としていたものである

 

事件解決後、鼠屋はお詫びの意を込め野兎にケーキを贈り、野兎はその味に気付いたらしいが……それはまた別のお話。

 

霊能者、帯大過

バラエティ番組などに度々出演する自称「民俗学者兼霊能力者」。心霊スポットの取材や都市伝説の検証など、胡散臭い番組によく出演している。

……が、それはあくまで表の顔。その正体は各地の神秘組織に雇われるフリーの霊能力者。独自の霊能理論『合気』や自作呪具『清め布』、また調伏悪魔『強筋羅刹』など様々な焚滅法をマスターし、日本でも上位の神秘行使者とされている。

 

スピンオフ作品の主人公とか、そういうイメージ。飄々ながらも俗っぽい仕事人。

 

蘆屋式現代陰術08番 『五行相剋』

迫神学会独自の術式、蘆屋式現代陰術のひとつ。

陰陽の五行思想を基とした術であり、術者の有する五行の属性を他者に押し付けることで対象の相をその属性に偏らせ、それを剋する属性をぶつけて対象を攻撃する。

7話で日生が使用したのは土剋水。 土が水の流れを堰き止める」相剋関係を用い、対象の動き・速度を阻害する。

対となる術式に07番『五行相生』がある。